2009年9月21日月曜日

うな丼スタイル。

高校時代からの友人Hが、某国家試験しくじり記念に鰻ゴチするから成田までカモーンというので、つられてホイホイ横須賀線に乗り込んだ。エアポート成田という成田空港行きの快速が1時間に1本くらいあって、これに乗れば成田まで一本なのだ。ただし、ケツが痛くなるほど乗る(笑)

成田に着いたのだが、Hはどうやら会社でトラブルに巻き込まれているらしい。とても動けそうに無い状況みたいなので参道を散歩してみることにした。確かにしばらく前よりもだいぶ雰囲気は良くなっているように思える。そんなこんな考えつつ歩くこと10分、自分好みの雰囲気のお店を発見。今日の鰻はココだろうと思い写メをHへ送るとその通りとの返事が。なるほどね。

ようやく山門までたどり着いた。木造の立派な山門。そこからまた階段を上って広い境内へ出た。すでに逢魔時を過ぎる頃、夏が名残を見せているとはいえすっかり暗くなる時間である。境内にほとんど人は居らず時々巡回してくる警備員さんに十分怪しまれながらお賽銭を投げて。商売繁盛をお願いしておいた。駆け込みですんまへんご本尊様。

ココまで来てもまだHから連絡は来ず、仕方ないので駅まで戻ることにする。さっき参道を下ってきたからえええぇっと登るのか。やれやれ。テクテク上りながらふと思いついたのだがいやしかし成田はわりとこうぽこんとした台地の上に市街地が乗っかっている格好のようである。イタリアのシエナに似てると言ったら言い過ぎか。

シエナって一度しか行った事は無いけれど、そう、参道あたりがシエナの旧市街みたいな感じになってくれると楽しいんだけれど。市街地が建物の森と言うか迷路感があってカオスなんだよね。そそ、カオス。

なぜだかなぁと階段を上りながら気持ち酸欠の頭で考えると、そう、きれい過ぎるんだ。一生懸命やってるのはすごいわかるんだけど自分たちが楽しんでないというか、自分たちが住んでいるわけでしょ、たぶんね、納得してやってないと思うわけです。街とは、ソコをたずねる人たちのためにでは無く、ソコに住んでいる自分たち自身にベクトルが向いていれば、それが洋風だろうが和風だろうが関係なく共通し通用するライフスタイルが生まれる。
それはカオスだから、ある人にとっては不便だったり、ある人には居心地良かったりするんだろうけど、万人に受け入れられるようなものではないんだよね、「その町スタイル」っちうのは。

酸欠アタマに思考まで入れたので干上がったところでコーラを一本流し込んで一息ついたらHが迎えに来てくれて先ほどの店へ。つまみを頂きながらお銚子一本開けたところで鰻様登場。

すげ~。
うわさどおりきっちり鰻が2段、重なっている。
おまけに閉店間際だと言うのに炊き立てご飯。
何気ないと言うのは、すばらしい。何がすばらしいかと言うと、それがもはやライフスタイルになってるからなんだ。無意識が、極上のサービスを生むんだなぁ。そして、シンプル・イズ・ベスト、それこそがジャパンスタイルだね。感動した。

大満足してお店を出てもう一軒寄り道。ピンガを頂く。
最終に間に合うようにHと駅で別れてまた電車に揺られつつそれでも、模索のきっかけがあるならばきっと幸せだし、未来はあるかなと思った。

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